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簿記の知識ゼロでOK!個人事業主のための『資産』と『負債』の超基本とチェックリスト

【はじめに】記帳は難しくありません!経営者が知るべきはたった2つの言葉?! 「記帳」や「簿記」と聞くと、難しい専門用語が並んだ分厚いテキストを思い浮かべ、苦手意識を持つ方も多いのではないでしょうか。特に個人事業主や中小企業経営者にとって、日々の業務に加えて会計を学ぶのは大きな負担です。 しかし、ご安心ください。 この分野で実務経験を積んだ私からお伝えします。 経営判断のため に、簿記の全ての専門用語を学ぶ必要はありません。 あなたが 最低限理解すべきは、会社の「 財産の状態 」を表す、たった2つの言葉 です。 この記事では、会計の知識がゼロの方でも一瞬で理解できるよう、専門用語を 身近な比喩 で解説します。この2つの言葉が分かれば、あなたの会社の「本当の体力」が見えるようになり、黒字倒産という不安から解放されます。 PART1:最低限知るべき2つの言葉 1. 資産:「あなたの会社の未来のエネルギー」 「資産」とは、単に「持っているお金」だけではありません。 これは、「今持っている現金」 と 「将来、必ず現金に変わる権利」 のこと。 あなたの会社が活動を続けるための 「未来のエネルギー」 だと考えてください。 専門 用語 超訳 具体的な例 資産 未来のエネルギー 現金、銀行預金 売掛金 今はまだ使えない『チャージ中のエネルギー』 商品を納品したが、代金がまだ振り込まれていないお金 【補足】 売掛金(チャージ中のエネルギー)が多いということは、エネルギーは豊富にあるものの、すぐに使える現金という形に変換されていない状態です。会社をスムーズに動かすためには、このチャージ中のエネルギーをいかに早く「現金」という即時利用可能な形に変えるか、というバランスを見ることが重要になります。 2. 負債:「未来の自分へのお支払いチケット」 「負債」とは、「借金」を表しますが、それだけではありません。 これは、「将来、必ず財布から出ていくことが決まっている支払い義務」 のこと。あなたの手元には今お金があるように見えても、それは 「未来の自分へのお支払いチケット」としてキープされている状態です。 専門用語 超訳(比喩表現) 具体的な例 負債 未来の支払いチケット 銀行からの借入金 買掛金 まだ切っていない『仕入れ代金の決済チケット』 仕入れた商品の代金で、まだ支払っていないお金 【補...

『売上は上がっているのに手元にお金がない』を解決!中小企業のためのキャッシュフローの基礎知識と資金繰り改善術

  利益は出ているのに「なぜか不安」な経営者へ 「 決算書では黒字。利益は順調に出ているはず。それなのに、なぜか銀行残高はいつもギリギリだ… 」  もしあなたが中小企業の経営者として、このような漠然とした不安を抱えているなら、 その感覚は決して間違っていません 。 世間では「黒字倒産」という言葉が囁かれます。利益が出ているのに、手元の現金(キャッシュ)が尽きてしまう現象です。 この問題の根源は、 「利益」と「現金(キャッシュ)」が、会社の経営において全くの別物 として扱われていることにあります。 本記事では、中小企業の経営者が知っておくべきキャッシュフローの基礎知識から、今日からできる資金繰り改善の具体的なステップまでを解説します。単なる記帳代行ではなく、経営改善のパートナーを探しているあなたは、ぜひ最後までお読みください。 PART1:なぜ「儲け」と「現金」は別モノなのか? 1.損益計算書(P/L)の落とし穴 P/Lは、「一定期間にどれだけ儲けたか(利益)」を示す会社の成績表です。しかし、P/Lは「発生主義」というルールに基づいて作成されます。 売掛金という名の「時間差」 売上として計上しても、現金を受け取るまでには タイムラグ があります。P/Lが黒字でも、この「未回収の売掛金」が多ければ、手元は苦しくなります。 減価償却費という名の「見せかけの費用」 過去に支払った設備投資の費用を少しずつ計上しているだけで、今月現金の支出はありません。 P/Lだけでは、今、会社にどれだけの現金があるのかを判断することはできないのです。 2.現金の流れを追う「キャッシュフロー」の役割 「キャッシュフロー」は、「いつ、どこからお金が入って、どこに出ていったか」という、現金の流れそのものを把握するためのものです。 経営者がまず確認すべきは、以下の3つの流れです。 種類 意味 健全な状態 営業キャッシュフロー 本業による現金の増減 プラス (本業で現金を稼いでいる) 投資キャッシュフロー 設備投資、資産の売却など マイナス (将来への健全な投資) 財務キャッシュフロー 借入金の調達、返済、増資など マイナス (借入金を返済できている) この3つのバランスこそが、会社の真の体力(資金力)を示します。 PART2:資金繰りの心臓部!「運転資金」を理解する 1.運転資金...