【投資の失敗を防ぐ!】「損切り」パニックはもう卒業!あなたの心と財布を守る「リスク許容度」診断

 「投資を始めたいけど、何を選べばいい?」その答えは、あなた自身の状況の中にあります。


こんにちは。FP2級・日商簿記2級を保有している竹中です。

投資で成果を出すために、高利回りな商品を探すよりも先に、あなたが「どのくらいのリスクを受け入れられるか」、つまり「リスク許容度」を知ることが不可欠です。

リスク許容度を無視すると、相場の下落時にパニックになり、かえって大きな損失を出すことになります。この記事では、あなたのリスク許容度を正確に測り、資格を持つ私の視点から、長く続けられる無理のないポートフォリオ戦略を解説します。


1.投資の基本:「リスク許容度」が資産形成の土台である理由

投資の世界で言う「リスク」とは、単に「危険」という意味ではなく、リターンの「振れ幅(ブレ)」のことを指します。リスクが高い商品は、大きく儲かる可能性がある一方で、大きく損をする可能性もあります。

そして、リスク許容度とは、「資産が一時的に何%まで下落しても、精神的・経済的に生活に支障なく耐えられるか」の度合いです。

  • リスク許容度が高い  ➡ 多少の値下がりは気にせず、長期的な成長を目指せる。

  • リスク許容度が低い  ➡ 損失を避けたい。値動きの小さな安定志向の運用が必須。

あなたの最適な投資戦略は、この許容度によって決まります。


2.プロの視点!あなたのリスク許容度を測る6つの要素

リスク許容度は、年齢や年収だけでなく、性格や将来の計画など、様々な要因で決まります。以下の6つの要素から総合的に判断されます。チェックリスト形式で、ご自身の状況を客観的に評価してみてください。

評価要素

リスク許容度が高くなる特徴

リスク許容度が低くなる特徴

① 投資期間(時間軸)

若い(20〜30代)。運用期間が20年以上ある。

退職が近い(50代以降)。数年以内に使う予定がある資金。

② 経済的な体力(純資産)

生活防衛資金(生活費の半年〜1年分)が確保されている。

貯金が少なく、生活防衛資金をこれから貯める必要がある。

③ 収入の安定性

安定した継続的な労働収入が見込める。

収入が不安定、またはこれから減少・支出が増加する見込みがある。

④ 投資の知識・経験

過去の暴落も経験し、インデックス投資や複利効果を理解している。

投資初心者で、専門用語や市場の仕組みにまだ不安がある。

⑤ メンタル(性格)

損失が出ても「投資の仕組み」と割り切り、冷静でいられる。

毎日の値動きで一喜一憂し、不安で夜も眠れなくなる。

⑥ 家族構成と負債

独身または子どもが独立している。住宅ローンなどの負債が少ない。

子どもの教育費ピークが近い。高額な住宅ローンが残っている。

特に重要なのは「⑤ メンタル」です。知識や経済的な余裕があっても、性格的に値動きが苦手なら、許容度を低めに設定する方が、「投資を続けられる」という点で成功に近づきます。


3.リスク許容度別!最適な「ポートフォリオ」戦略

ご自身の許容度を把握できたら、次は資産の組み合わせ(ポートフォリオ)を決めましょう。最適なポートフォリオは、あなたの許容度によって株式(ハイリスク・ハイリターン)と債券・預金(ローリスク・ローリターン)の配分が変わります。

リスク許容度

投資スタンス

株式(リスク資産)の目安比率

組み入れ商品の傾向の例

安定型(低)

元本を守ることを最優先

0%~30%程度

預金、個人向け国債、低リスクバランスファンド、先進国債券

バランス型(中)

リスクとリターンの両立を目指す

30%~60%程度

安定した全世界・全米株式インデックス、国内債券、REIT

積極型(高)

長期で最大のリターンを追求

60%~100%程度

全世界・全米株式、新興国株式、テーマ型ファンド、個別株、仮想通貨

【知識からの視点】

リスク許容度が低い方は、会社の借金(負債)に近い性質を持つ「債券」を多めに、積極型の方は会社の資本(純資産)に近い性質を持つ「株式」を多めに配分するのが定石です。


4.まとめ:自分を知ることが「成功への最短ルート」

投資の世界で、短期間に大儲けできる確実な方法はありません。 (もし、確実に儲かるよと謳っている人がいたら、一旦立ち止まってよく考えてください。) しかし、「自分のリスク許容度の範囲内で、長期・積立・分散を継続する」ことこそが、最も再現性の高い成功法則です。

もし今、「何となく良さそうだから」とリスクの高い商品を選んでいるなら、一度立ち止まって、ご自身の許容度を再診断してみてください。

「損をしたくない」という気持ちは、投資を始める上での大きな壁ですが、「リスク許容度」という防波堤を設けることで、安心してその一歩を踏み出すことができます。

無理のない範囲で、今日からあなたに合った資産形成をスタートさせましょう!


【最後に】

「自分のリスク許容度、いまいち判断が難しい…」「このポートフォリオで本当に大丈夫?」など、個別の状況について迷っている方は、お問い合わせフォームからお気軽に質問してくださいね。

皆さんの資産形成を全力で応援しています!


このブログの人気の投稿

【元税理士法人スタッフが解説】記帳代行の依頼を考えている個人事業主の方へ:メリット・デメリットと失敗しない選び方

元税理士法人職員が教える!記帳代行に迷ったら見るべき「費用対効果」と「未来への投資」

【FP2級・簿記2級が教える】『帳簿付け』は面倒な作業じゃない!お金を増やす戦略に変える思考法